インプラント治療10の診療方針⑨

インプラント適応診断
適応診断の内容とは
当院では治療に先立ち、まずは患者様の現在の口腔内のお悩みを担当歯科医師がしっかり時間をかけてお聞きします。
診査内容としては、問診、視診、聴診、触診の4項目及びX線診査、カラー写真、歯型採取など検査項目が多岐に渡るので、初回はお痛みなどの急性症状がない限り検査のみになります。
この検査結果をもとに担当歯科医師を中心に他の歯科医師や歯科技工士、歯科衛生士など全員で症例検討会が行われます。
各々専門分野の立場から意見を出し合うことができ、様々な治療プランが生まれます。
2回目のご来院時では専用カウンセリングルームにて、患者様へのカウンセリングを担当歯科医師が約1時間かけて行います。
歯の模型やスライドを使って説明いたしますので、患者様が現在の口腔内の状態を具体的に把握できます。
担当歯科医師と相談の上、患者様ご自身で治療プランを選択していただくことができます。
診査項目について
問診
まず初めに、担当歯科医師が患者様のお話をお聞きします。
お口の中だけでなく全身の気になること、悩んでいることがあれば何でもお気軽にご相談下さい。

問診を終えると、次は実際に患者様の口腔内を診査します。
歯や歯周病の状態をはじめ、咬合音、開閉口時に異常があれば顎関節の触診も行います。

レントゲン診査の目的は、口腔内診査では診ることのできない歯の内部や顎の骨、顎関節の状態を把握することです。
その為、患者様の病態に合わせて数種類撮影します。
パノラマレントゲン(写真左)は、口腔全体を把握するのにとても有効なレントゲンですが、ところどころ歯が重なり合って写ったり、背骨などが一緒に写りこんで画像診断がしにくい場合があります。
特に、歯周病のように歯と歯の間の骨が無くなる病気や歯と歯の間にできる虫歯には、パノラマレントゲンだけでは的確な診断が困難な場合が多くあるので、パノラマレントゲン1枚と小さなデンタルレントゲンを10枚または14枚撮影(写真中央)して併用することが必要になります。
また、当院ではX線の被曝量も従来の1/4~1/10以下と少ないデジタルX線装置を採用していますので、安心して撮影していただけます。

お口の中のカラー写真をなぜ撮影するの?とお思いの方がおられると思いますが、初診時の状態をカラー写真で記録することで、診断用資料及びカウンセリング時の資料として、また治療中、後との比較するための重要資料としてX線診査、模型診査などと並び現在の歯科医療においては重要な検査項目の一つとされています。
具体的には口腔内写真、顔貌写真、全身写真の3項目があり、口腔内写真の5枚をはじめお顔の歪み、骨格のバランス、筋肉の左右差、スマイル時の歯の見え方などを診る顔貌写真も撮影します。必要であれば全身写真も撮影します。

口腔内模型とは、いわば歯型です。患者様のお口の中を型取りして石膏模型を作製します。模型にすることで、真横や後方から診査することが可能となり、個々の歯の状態、歯列、咬合状態、欠損状態を客観的に評価でき顎口腔系の診断、治療方針の決定の資料として役立ちます。
治療開始に向けての精密診査
精密診査とは
基本的な口腔内検査及びカウンセリングによりインプラントによる治療をご希望された場合、さらに以下のような精密な検査、診査が行われます。
インプラント治療は外科的な処置も含むため、これらの検査、診査は患者様に安全、安心のインプラント治療を提供するために不可欠です。
診断用ワックスアップ

診断用ワックスアップとは、理想的な治療のゴールをロウの歯で作る作業です。
患者様の希望を参考に、対合関係、咬合関係、顎骨の状態など、様々な要素を考慮しながら、機能的で審美的なインプラント治療ゴールを試行し決定するために不可欠です。
これはいわば家を建てる際の設計図で、どんなに素晴らしい建築家であっても設計図なしでは立派な建造物を創ることはできません。
CT検査

CTとはコンピュータ断層撮影のことです。
一般のレントゲンでは2次元的な骨の状態しか判断できないのに対し、CTは3次元的(骨の深さ厚みまで)に診断できます。
3次元的診断は安全なインプラント治療に不可欠です。
歯科用CTは医科用CTに比べ、口腔内の診断に優れ、なおかつ被爆量が飛躍的に少なくなっています。
ノーベルガイドシステム

NobelGuide™はNobel Clinician™ソフトウエアを利用し、インプラントの治療計画シミュレーションから埋入までの一連のインプラント治療をより安全で、正確にサポートし、予知性・安全性を更に向上させる画期的なシステムです。
サージカルステント

サージカルステントとは、インプラントの位置と方向を正確にするために手術で使用する器具です。
患者様ごとにオーダーメイドで製作します。
インプラント埋入本数、サイズ、ポジションが模型上、CT上で決定すると診断用ワックスアップをもとにステントが作製されます。
ステントはレントゲン診査で使用され、インプラント体のポジション、埋入方向に問題がないか最終チェックした上で手術に使用するので正確で安全です。
インプラントについて疑問や不安がございましたら、お気軽にご相談ください。専門ドクターによる無料電話相談も実施しています。
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